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【フライデー】櫻井翔が語った“活動休止”をめぐる謎……嵐の物語が終わらないワケ

  • 2019年02月07日(木) 00:01:59
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テレビウォッチャーの飲用てれびさんが、先週(1月27~2月2日)に見たテレビの気になる発言をピックアップします。
■小手伸也「一応、謎の男として売っていきたいので」

 人は謎に惹きつけられ、解きたくなる。その謎解きの軌跡が、物語となる。だから謎がすべて解明されると、物語は終わってしまう。金田一や右京やコナンが事件の謎を解くたびに、物語がエンディングを迎えるように。

 俳優の小手伸也が28日、『しゃべくり007』(日本テレビ系)に出演していた。約20年の下積み時代を経て、近年『真田丸』(NHK総合)や『コンフィデンスマンJP』『SUITS/スーツ』(フジテレビ系)などさまざまなドラマに出演している小手。僕は見たことがなかったのだけれど、『仮面ライダーエグゼイド』(テレビ朝日系)にも出ていたようだ。大河、月9だけでなく戦隊シリーズも押さえるなど、40代を迎えてから急にブレークした小手は、本人が言うように、確かに「シンデレラおじさん」である。

 そんな小手は、ブレーク後の現在もアルバイトをしていることで知られる。某通販番組のコールセンターのオペレーターとして、時給1,200円で働いているらしい。俳優の仕事が忙しくなったので出勤は週1に減ってはいるものの、周囲から急にチヤホヤされても浮かれないための足かせとして、今もバイトを続けているのだという。

 この日も収録後にバイトがあった小手。それに合わせて、番組の収録時間も短めだった。なぜバイトが優先なのか? なぜ『しゃべくり007』の収録日にバイトを入れるのか? そう聞かれた小手は、次のように答えた。

「『しゃべくり』さんが僕のシフトにかぶせてきた」

 小手のスケジュールは、週1のアルバイトを主軸に組み立てられているわけである。

 トークは、バイト先でのクレームへの対処や、俳優仲間との交流といった話も挟みつつ、小手のプライベートに迫る。結婚について聞かれた小手は言う。

「それは一応、謎の男として売っていきたいので……」

「謎の男」として、既婚かどうかは伏せたいという小手。これを聞いて周囲は、「だったらバイトのところを謎にしろ」「今さら遅いよ」とツッコむ。もっともである。バイト先でクレーマー対応もしているといった情報のほうが、「謎の男」に似つかわしくない感じがする。

 がしかし、よくよく考えるとこのツッコミは正確か。小手の場合、ブレーク俳優だけどバイトをしているという話が、ひとつのブレークの要素になっているはずだ。つまり、「ブレーク俳優だけどバイト」という事実が、小手伸也という俳優の謎を形成し、僕たちを惹きつけているのだ。だから、コールセンターでのアルバイトを公表しても、「謎の男」の謎は解かれない。むしろ謎は深まり、小手はますます「謎の男」になっていく。

 収録も終盤に差し掛かかり、「もうちょっといてくださいよぉ」と追いすがるホリケンに、小手は言う。

「僕を1時間拘束するってことは、1,200円ってことですよ」

 アルバイトの話で始まり、アルバイトの話で終わった小手の出演。今回のトークで、居住地(川崎)や家族(既婚・子持ち)やプロポーズの場所(三軒茶屋)といった小さな謎の答えが小手の口から明らかになった。しかし、「ブレーク俳優だけどバイト」という根本的な謎はさらに深まった。

 謎が物語を駆動する。謎の男、小手伸也の物語はテレビの上でまだまだ続く。
■櫻井翔「結果としてきちんと我々の思いの丈が、温度を乗せて伝えることができた」

 先週は、嵐の活動休止の話題がテレビを駆け抜けた。発表があった日の『Mr.サンデー』(フジテレビ系)では、番組放送時間の大半を使って嵐の会見映像を放送。NHKでもトップニュース扱いだった。

 櫻井翔がメインキャスターを務める『news zero』(日本テレビ系)では28日、活動休止について有働由美子が櫻井にインタビューをする様子が放送された。

 インタビューで最も印象的だったのは次の言葉だろう。活動休止会見では、記者から「無責任じゃないかという指摘もあると思うんです」といった質問も向けられた。櫻井はこれに、

「(今後約2年をかけて)たくさんの言葉をお伝えし、たくさんのパフォーマンスを見てもらい、その姿勢と行動をもって、果たして無責任かどうかというのは判断していただけたら」

と答えていた。この時の表情が厳しかったのではないか。そう聞かれ、櫻井は言う。

「私たちが一番伝えたかった誠意の部分に関してお話ししているので、ちょっと自分の中での温度が少し上がったというのはあるかもしれないです。ただ、あのご質問をいただいたおかげで、結果としてきちんと我々の思いの丈が、温度を乗せて伝えることができた」

 この「無責任」質問についてはネット上で批判がなされ、“炎上”の様相を呈していたりもする。だが、当の本人が、質問した記者にむしろ感謝をする展開。こんな完璧な火消しを僕は知らない。

 会見を通じて最も伝えたかったのは、活動休止に際しての自分たちの「誠意」であったとする櫻井。『news zero』での応答も、もちろんすべてをオープンにできるわけではないのだろうけれど、活動休止に至るまでの経緯や自分たちの思いなどについて、できる限り正確に、「誠意」をもって伝えようとする姿勢に貫かれていたように見えた。

 たとえば次の発言は、活動休止の判断に向けた嵐5人での話し合いの雰囲気について聞かれたときのもの。

「ずっと和やかにというだけではないです。かといってピリついたかというと、そうではないです。もう我々、いい年齢した大人なので、嵐の将来のことを決めるのに、それは真摯に5人で話を続けたつもりです」

 あるいは、アイドルとして年齢を重ねることについて、どう考えていたのか聞かれた際の言葉。

「今はありがたいことにキャーキャー言ってもらってる。でもいつかそりゃ、年齢重ねますから、いつかそうはなくなるかもしれない。(コンサートが)いつか国立(競技場)ではできなくなるかもしれないし、いつかドームではできなくなるかもしれない。なら、その準備を今から始めておきたいし、後に年を重ねたときに、成熟した大人のグループになっていきたいね、っていう話は、30になったぐらいのときに(ほかのメンバーに)しました。そうなれているかどうかは別ですけど」

 嵐は人気絶頂なのだから、人気がなくなったときのことを考える必要もなかったのではとさらに聞かれると、こう答える。

「仮に絶頂だとしたら、山の頂の先には下る景色しか基本的にはないですからね。いつかそのための備えをっていうことです」
 そして、「こんなに前向きな活動休止って素敵ですね」と有働が言ったときの、櫻井の反応。

「ファンのみなさんが、すべてを納得いただいているかというとそうではない部分もあるとは思いますけれども、温かく我々の決断を見守っていただいたということは、ホントに心から感謝してます」

 話し合いは、すべてが和やかに進んだというわけではないかもしれない。いつかはアイドルとしての人気が下降線をたどることになるかもしれない。今回のことについて、すべてのファンが納得しているわけではないかもしれない。そんなネガティブに聞こえかねない部分も含め、櫻井は自分の言葉で誠意をもって語る。その姿は、活動休止に際し周囲が抱きがちな謎を、一つひとつ解いているようにも見えた。そして、多くの謎を自分自身で解き明かしながら、嵐という物語を一旦終えることへと、向かっているようにも思えた。

 だが、それはあくまでも一旦休止である。「嵐の復活はありますか?」と聞かれた櫻井は、「ありますよ」と即答した。

「いつかまた5人でそろってパフォーマンスというのを、頭の片隅に置きながら、2020年の12月31日以降は、それぞれが活動していくことになると思います」

 すでに全員が30代後半を迎えている嵐。グループとしての活動を再開したとき、5人は40代になっているのだろう。あるいは50代になっているのかもしれない。そんな中年後半に入った嵐は、アイドルグループとして何を見せてくれるのか。

 嵐はこれからも、今回の活動休止をめぐる謎を自分たちでできる限り解いていくだろう。そこに彼らの「誠意」が宿っているだろう。そして2年後、グループとしての物語は休止期間へと入るが、そこには復活後の嵐という大きな謎が残されることになる。この謎がある限り、嵐の物語はその後も続く。

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