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『グッド・ドクター』心がピュアな視聴者ならば感涙もの? “感動狙い”の演出があざとすぎる……

  • 2018年08月11日(土) 13:00:56
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山崎賢人が天才的な記憶力をもつ小児外科医役を演じるドラマ『グッド・ドクター』(フジテレビ系)の第5話が9日に放送され、平均視聴率12.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。前回から1.6ポイントアップで、これまでで最高の数字となりました。

(前回までのレビューはこちらから)

 今回、東郷記念病院に来院したのは、天才ボーイソプラノ歌手の羽山響(城桧吏)。喉の不調を訴え精密検査を行ったところ、酷い炎症を起こしていることが発覚するのですが、造影CTの結果を見つめる小児外科医の面々は、その病名を突き止められません。

 そんな中、主任の高山誠司(藤木直人)から意見を求められた新堂湊(山崎)は、下咽頭梨状窩瘻という病状であることを言い当て、高山に褒められます。しかし、その様子を見つめる、湊の指導医・瀬戸夏美(上野樹里)は浮かない表情。実は前回、夏美は高山から、湊を患者とのコミュニケーションの必要のない画像診断科へ転科させる考えであることを聞かされていたからです。

 さて、病名を突き止められはしたものの、そのオペ中に少しでも神経を傷つけてしまうと、高音が出せなくなってしまうリスクが伴い、響の父・徹郎(三浦誠己)が猛反発。直近に欧州での公演を控え、なんとか鎮痛剤で痛みを緩和させるよう主張するのでした。

 そんな父親の様子を見て響は落ち込み、心を閉ざしてしまいます。ファンだと話しかけてきた小児外科の患者・倫太朗のことを無視し、病棟内で開催される予定だという合唱会の招待状を差し出された際には、破り捨ててしまうのです。

 しかし、響のことが気になる倫太朗は、病室へ足しげく通います。するとある日、響の病状が悪化。激しく咳込み、その場に居合わせた湊は、早急にオペをしなければならないと騒ぎ立てます。

 そこへ徹郎が姿を現し、オペを断固拒否。湊が自閉症を患っていることに気が付き、任せてはおけないとクレームを申し立てます。

 この事態に直面した高山は、湊を画像診断科へ転科させることを決意。しかし湊は、「どれだけ怒られても小児外科医になります」と主張し、高山の命令を拒むのでした。

 その夜、高山は夏美と2人きりで飲みに行き、自身の弟・雅也(吉村界人)も自閉症だったことを打ち明けます。そして、その弟が、自動車整備士になる夢を追って工場で働き始めたものの、会社の同僚に受け入れられず、結果的にパニック症状を起こして電車に轢かれ死んでしまったことも。高山としては、湊に同じ想いをして欲しくないため、夢を早急に諦めさせようと、これまで厳しく接していたというのです。

 一方、あくまでオペを断り続ける父親の姿を見た響は、「歌なんか嫌いだ。歌えば歌うほど、お父さんは僕を見なくなった」と、これまで胸の内に抱えていた想いを吐露するのでした。

 そんな中、倫太朗が白血病を再発させて昏倒。病気のせいで好きなことができない倫太朗のような患者がいることや、自分がいかに恵まれているかに気付いた響は心を入れ替え、手術を控える倫太朗の病室を訪れます。そして、他の子供たちとともに合唱をして、倫太朗を勇気づけるのでした。

 歌を続けたいという気持ちを新たにした響に対し、湊は、喉を損傷させることなく病巣を取り除く手術方法を考案。高度な技術が必要なオペなのですが、湊の的確な指示を受け、執刀にあたった夏美が無事に成功させます。

 そのオペ中の様子や、夏美から「医師として成長している」という報告を受けた高山は、湊を小児外科医に留めることを決意。小児外科医として、湊の未来がまた一歩拓けたかと思われた矢先、いかにもガラの悪い湊の父親が来院してきたところで終了となりました。

 今回は、これまで湊のことを頑ななまでに拒絶していた高山の、湊への想いや弟に関するつらい記憶が明かされる回となりました。社会に受け入れられなかった弟と同じ想いを味わわせたくはない、という配慮から厳格な態度をとっていたとのことですが、思わず「はぁ!?」と首を傾げた視聴者は少なくなかったのではないでしょうか。

 というのも高山は、これまでに何度も湊を突き飛ばしたり、言葉の暴力を浴びせてきたからです。また、他のスタッフたちが湊に対して乱暴を働いても黙認。湊に弟の姿を重ね合わせ、医者として生きていく道の険しさを案じていたのならば、もっと優しく説き伏せるのが筋というものだと思うのですが。今までの高山の態度は、弟を死に追いやった自動車工場の同僚たちのそれとまるで一緒。矛盾だらけの言動に納得がいきませんでした。

 それから、これは前回のレビューでも指摘しましたが、いかにも「はい、ここで泣いて頂戴!」といわんばかりの感動の押し売り演出が、今回も目に余りました。それはずばり、倫太朗の病室で響や子供たちが合唱を披露したシーンなのですが、心がピュアな人であれば感涙ものだったのかもしれません。しかし、そうではない筆者はあざとすぎる演出に全身がむず痒い想いでした。

 まぁでも、視聴率が好調ということは、そんなハートフルな展開が受け入れられているということなのでしょう。山﨑の演技は安定して上手ですし、このままいけば“2.5次元俳優”の座から脱して、実力派として認知されるようになるかもしれませんね。

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