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佐藤二朗は大みそかに出現したフジテレビの救世主か!? クイズ番組初MCで、ついに持ち味を発揮する

  • 2018年01月10日(水) 13:00:57
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昔から、クイズ司会者に俳優が起用されると、その番組の成功する確率は高くなる印象がある。パッと思い浮かぶのは、『パネルクイズ アタック25』(テレビ朝日系)の初代司会者を務めた児玉清だろう。だが、実は他にも数多いのだ。

 例えば、現在の『アタック25』は谷原章介が3代目司会者に収まっているし、昭和の時代に遡ると関口宏が『クイズ100人に聞きました』『わくわく動物ランド』(ともにTBS系)の司会を務め“視聴率男”の異名をほしいままにしていた。『クイズ天国と地獄』(TBS系)の山城新伍や『クイズタイムショック』(テレビ朝日系)の田宮二郎も、紛れもない成功例である。

 そして、2017年の大みそか。12月31日に放送された『超逆境クイズ99人の壁』(フジテレビ系)にて、クイズ番組初MC、それどころかバラエティ番組の初MCを務めたのは俳優の佐藤二朗だ。



■オープニングから弱音を連呼する佐藤



 毎作のようにアドリブ演技を多用し、ファンならびに共演者へ特異なインパクトを残してきた佐藤。その印象からか、彼は昨年7月放送『ダウンタウンなう』(フジテレビ系)にて松本人志から「(トークで)打てば響くような人だと思ってた」と評価されている。しかし、本人は「それは誤解です」とキッパリ否定! あの時の佐藤は、ダウンタウンを前にして極度の緊張状態を隠すことができなかった。

 だからこそ、今回は注目だった。初のバラエティMCという大役にどう臨むのか? 実は、オンエアに先駆けて佐藤は同番組に対する思いを発信。12月26日に、Twitterで彼は「俺が?テンパる事と、浮き足立つ事に関して他の追随許さぬこの俺が?無謀。大無謀」とツイートしている。

 これは、今回もガチガチか……? と思いきや、佐藤は最初からフルスロットルだった。いきなり客席を指差しながら入場し、参加者を煽りまくっておきながら「やかましい!」と一喝する勇ましさ。

 かと思えば、「MCとかやったことがないのよ」「大みそかに何をさせるんだ」「フジテレビばかやろー!」「不慣れなものですから、進行がたびたび滞ることは覚悟せよ!」と、何も始まってないのに言い訳を連呼。今回は、“役者・佐藤二朗”の持ち味とスキルが十二分に活かされているように見える。

 ちなみに、この番組のクイズ形式は変則だ。スタジオには100人の参加者が集結し、その中の1人がくじで“チャレンジャー”に選出される。チャレンジャーは自分の得意な分野が指定でき、そのジャンルにまつわる問題へ挑戦。ここで早押しクイズに5問正解できればクリア。そして、それを阻まんとするのは残りの参加者たち(ブロッカー)だ。回答者が勝てばブロッカーは増殖し、最終的には「1人vs99人」になる。得意ジャンルで挑戦する代わり、多勢に無勢になるというシステムである。



■挑戦者の豊富な知識に呆れる、“視聴者目線”の仕切り方に萌える



 クイズ番組の司会者ともなれば、立ち回りのパターンにもさまざまある。児玉清は、誤答した回答者へ時には「○○とお答えいただきたかった!」とコメントしたり、時にはパネルの取り方を助言することも多く、優しげにアドバイスする姿勢を彼は貫いていたように思う。もしくは、パネラー席へ肘を付くスタイルが印象深く、その不思議な馴れ馴れしさが「司会者」と「回答者」の垣根を感じさせない役目を果たしていた『100人に聞きました』の関口宏のパターンも個性的だ。

 そして今回。ある意味、佐藤の選んだスタイルは児玉清と真逆であった。とにかく、参加者の知識に感嘆しまくる。

 例えば、ジャンル「カーリング」の際に出題された「カーリングのストーンの多くはイギリスのある島で取れた花崗岩が原料として使われていますが、その島の名前は?」という問題にて、チャレンジャーは「イギリスの~」の瞬間に早押しして正解。その様子を見た佐藤は「参ったよ(笑)」といった表情で崩れ落ち「そんなもん、普通わからんわなー?」とリアクションするのだ。

 他にも「マジか!?」「ウソだろ!?」「スゲェな!」「なんでわかった!?」「(自分には)全くわかりません」と、クイズMCらしからぬ言葉を連発する佐藤。これがなんともほっこりする。端的に言うと、萌えるのだ。“上から目線”の欠片もなく、立ち位置的には完全に“視聴者目線”。だからこそ、シンパシーを覚えてしまう。

 番組にもよるが、クイズの司会者は正解を知っている場合が多い。だからこそ、クイズに強くなかったとしても回答者にアドバイスを与えることはできる。難易度が高かろうが低かろうが、MCにはアドバンテージがある。

 一方、この番組での佐藤の振る舞いを見ていると、彼は恐らく答えを知らないまま進行している。その状況が起因しつつ、加えて“知ったかぶり”するのは彼の性分としても気が引けるのだろう。だから、彼は剥き身のままMCに臨んだ。それが結果的に、好感の持てる仕切りへと昇華するのだ。こんなにも素のままに驚いたり、残念がったり、励ましたりするクイズ司会者は、実はかなり珍しい(強いて挙げれば、フジテレビの『カルトQ』のうじきつよしは佐藤に少し近かった)。

 どうやら、今回の佐藤のMC初挑戦は好評を博しているようだ。SNS上では「佐藤二朗があまりにも良すぎ」「優しさが出てた」「司会者変更なしで第2回が見たい」「フジテレビが甦る鍵は佐藤二朗が握ってる」など、絶賛の嵐である。また、番組エンディングでは「二朗! 二朗! 二朗!」と参加者からのコールがスタジオ内でこだまし、照れと安堵の感情からか佐藤は思わず笑みをこぼしてしまっている。

 放送前、「俺史上、最初で最後のMCを見届けよ」とツイートしていた佐藤だが、この番組は恐らく第2回があるはず。何しろ、『99人の壁』エンディングでは「次回を待て!」というテロップが大きく表示されていたのだ。大みそかに放送するという英断からも、フジテレビが局としてこの番組に力を入れていることは明白である。

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